Ubuntuの開発元Canonical社の売り上げが3000万ドル(約27億円)に達しようとしているようなので記念。というかこの金額がどうこうではなく、企業として自立出来る金額であればなんでもいいと思います。持ち出す一方ではないかと心配していたのですがちゃんと稼ぎつつあるようなので。
Linux/OSS/Debianをベースにして多くのボランティアやユーザの努力の成果を利用しているという点で直接の開発費用においては商業製品とは全く異なるエコノミーを持つわけで、MSやApple等と比較することは全く出来ないのですが、企業において存続できるかどうかというのは非常に重要な点。収支がプラスに出来るならコミュニティやサポート、新たな開発などを継続することが可能になるわけですね。でないと公共事業でもない限り続けるのは不可能ですからね。
以前にブレークするかもと言われていた時代のデスクトップLinuxはひいき目に見てもwin95にも劣っていましたが、現在ではGnomeをはじめ多数のソフトが成熟しつつあり、リリースを追うごとに使い勝手が上がってきていると思います。まあ、あんまり時間がかかると全く別なサイクルに入ってしまうと思うので、いつまでも時間があるわけではないとおもいますが、逆にたいして儲からなくても存在できるというのが一つの利点であるわけで。(MSのOSでよほど将来性がある分野でもない限り3000万ドル/年しか儲からないなら即製品ライン打ち切りでしょうな)
既にサーバ分野、組み込み分野ではLinuxはかなりのシェアを持っています。エコシステムもある程度出来ているように見えます。デスクトップでも本当に次のステップに進むにはエコシステムは不可欠。Linuxをターゲットにアプリをリリースしても利益が出せるようにならない限り本当の普及はこないと思っています。
私にも漠然としか感じられないのですが、Canonical社以外の商用ソフトベンダが参加出来、ISV等も参加出来るサイクルが出来ること。ユーザ企業のOSSへのフィードバックに関する経営・法務等の理解が深まることが今後の鍵かと。
ただいくら儲けてもいいですが、Redhatなんかとは食い合いしないようお願いします。
このままプラスが続いて成長できることを祈りつつ。