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ちょっとFUDチックながら考えさせられるDRM停止の記事

CNETにYahoo, MicrosoftのDRM停止を受け、AppleがiTunesのFairPlayの停止を行ったらどうなる?的な話。

ざくっと要約するとAppleがMSやYahooのようにiTunes/FairPlayを停止すると、ユーザは新しいPCに音楽を移動したりすることが出来なって困りますよ、という内容。

現在のところiTunesは世界でも最大手のオンライン音楽ストアで販売は好調。Microsoft/Yahooと同列には並べられないとは思います。今すぐにでも停止してしまうということはほとんどあり得ないと考えられますので、なんで今ここでiTunesに避難めいた記事が出るのかわからないのですが、示唆するところは結構重要ですよね。つまりデジタルデータの有効期間もしくは購入したコンテンツの有効期間という問題ですね。

所詮DRMなぞはユーザにとっては百害あって一利なしなもの。全ての論理は提供する側の物であり、劣化の少ない、もしくは容易に完全なコピーが作れるデジタルな世界においては仕方なく受け入れざるを得ない存在。コピーしたり違法なダウンロードをするユーザも悪いとはいえ、正規に購入したユーザをないがしろにするようなことは決してして欲しくないこと。どうせ不正にコピーするようなユーザはCD丸ごととかダウンロードしてしまうわけですし。

というか、DRMの会社EntiqのCOOとやらのコメントがもっとも気になった。曰く"CDを紛失しても誰もCD会社に文句は言わない"などという、筋違い甚だしい。DRMの停止はあくまでも提供側の都合であり、ユーザには何の責任もない。むしろ正規に購入してお金を落としてくれたユーザなのに。

これはユーザに取って単なるサービスの停止というレベルの話ではなく、インフラの問題だと認識をもっとして欲しい所である。単にYahooから音楽がダウンロード販売されなくなるというだけなら何の問題もないですが、既に購入した物にまで影響がでるというのは大問題だ。

確かに採算のとれないサービスを停止することは企業にとって重要だとは思いますが、大量のユーザを抱える以上YahooやMSは3年などというスパンではなく最低10年位延長するか、DRMを解除してしまうか、出来ないならば他のDRMへの移行を行う等の措置を取るべきである。返金するくらいなら、その金をAppleなり別な会社になりに支払って、例えばiTunesから落とせるようにとかすべきではないでしょうか。Appleなんかにしてはいいチャンスで、無償でもこれらのユーザを受け入れると、間違いなく見込み客が増えることになりますよね。

DRMが将来に無くなるのであれば結構なことですが、無くならないのであれば、今回のこの件を重要な教訓として、いい前例を是非作って欲しいものです。サービスの期間がこんなに短いとわかっていれば、今のユーザは果たしてMSやYahooから買ったであろうか?こういったことうまく処理できないと今後のデジタル音楽の先は無いのではないだろうか?

で思ったのが音楽や映像のデジタルデータの有効な期間というものが問われる時期がきつつあるわけか。物理メディアに依存していた従来と違いデータ自体はコピー出来る限りはずっと有効であり、最悪ハードディスクが破損して失ってしまったとしても、これに関してはユーザの自己責任ということである程度あきらめがつく。が、$1でダウンロード購入した音楽がいったいいつまで聴けることを提供側が保証してくれるのか?という論理的な有効期限はどれくらいを許容すべきなのだろうか?

購入したCDならばCDプレイヤーが存在して、メディアが物理的に破損しデータが読み出せなくなるまでの10-20年の間は自由に聞くことが出来ます。方式はどうあれ、最低これくらいの期間は提供側が保証するようにして欲しいですね。またそれが出来るような手段を講じて欲しい。正規に金を落として欲しいなら、それなりの礼儀をユーザに払うべきだと思うのです。

結局の所やはりCDに勝る手段は今のところなさそうです。私個人的には一部入手がしにくい物はiTunesで買ったりしてますが、基本的に音楽は普通にCDを買って自分でリッピングしてます。まだまだメディアが存在し続ける限り、変わりそうになさそうです。(でももう一回全部をリッピングするのは勘弁ですが...)

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2008年08月11日 12:42に投稿されたエントリーのページです。

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