組み込みなんかでよく使われるリアルタイムOSのエミュレーションをLinuxで使用するためのソフト, Xenomaiというのがあるらしいのでメモ。
- Xenomai-- 本家
- Linux gains native RTOS emulation layer-- linuxdevices.com
Xenomaiは元々RTAI関連のもののようで、Linuxカーネルと協調動作するカーネルモジュールなんかを使ってリアルタイム機能を実現していたようですが、Xenomai/SOLOはPREEMPT_RTサポートのあるLinuxカーネルを使ってライブラリレベルでこれを実現するもののようです。
PREEMPT_RTなカーネルは、どれくらいのリアルタイム性能が出るのか、まだ使ったことがないのですが、これでRT-Linux等のお世話にならずともそれなりなリアルタイム機能が使えるかもしれません。
FAQにRTOSとCPUがリストされています。ざくっと抜粋というか転記すると
サポートされているCPUは
- x86 (UP/SMP)
- x86_64
- PowerPC
- IA64
- ARM
- Blackfin
- MIPS
- SH4
RTOSエミュレーションはメジャーなところが並んでおり
- POSIX
- pSOS+
- VxWorks
- VRTX
- uITRON
- RTAI
実際に使って評価したわけではないのでこれ以上はなんともですが、なかなかいい品揃えと思います。
はるか昔から組込みでネットワークがまともに使えるRTOSだったVxWorksですが、Linuxへの移行という話もよく聞きます。また日本ではiTronが盛んに使われていますが、個人的にネットワーク機能、APIや設計思想に今ひとつ馴染めません。
Xenomaiはまだ今後の熟成が必要かもしれませんが、ソフト資産を生かしつつLinuxへの移行にいいかもしれません。