先日購入したASUS EEE PCですが、やはりWindowsでは収まりがつかないためLinuxをインストールしました。選んだディストリビューションはXubuntuベースのeeeXubuntu日本語版です。これは日本語版作者の方がいろいろカスタマイズした結果を含んでいてなかなかいい感じそうなのとインストールが簡単そうだったので選択。
インストールはUSBメモリにいったんインストールしてから、付属の4GBのSDHCカードに。Windows XPはいずれ消すとは思いますがとりあえずそのままで。eeeXubuntuをインストールしてアップデート、medibuntuとかも追加してアップデートすると2.5GB程度ディスクを使っています。さすがにOpenOfficeやjava(これは後入れ)なんかも含めるとLinuxもかなり大きいですね。
ASUS EEE PCの情報は世界的ヒット商品だけあって、玉石混淆わけがわからないくらいたくさんあります。Linux向けの情報だけでも国内、国外問わず(特に国外ですが)膨大な量があります。ここのところ仕事が忙しいため(税金も納めねば!)あまりたくさんいじれていないのですが、とりあえずeeeXubuntuでは出来ないSDHCブートでのサスペンドが出来るカーネルとeeepc-linuxというオーバー(アンダー)クロックが出来るカーネルモジュールなどやったことのメモ
eeeXubuntuのインストールとカーネルの入れ換えなど
- eeeXubuntuのインストールとセットアップ
特に何も書くことはありません。先人がたの成果をありがたく頂戴
まずライブCDの部屋からeeeXubuntuの0207版をゲット。
ASUS Eee PCで eeeXubuntu Linuxをそのまんま。usbメモリ経由のインストール方法で。チューニングに関しても的確で大変参考というかそのままやらせていただきました。
インストール時にダイアログがはみ出るのでALT+ウィンドウドラッグすればOK。
- tune2fsでディスク容量を増やす
通常5%の領域が予約されますが、ただでさえ少ないeee pcのディスクなので1-2%程度に下げる。いっそ0でもいいかもです。
tune2fs -m 2 /dev/sdb1
上の例では2%となります。4GのSSDだと1%当たり40MB。1%にすると160MB位増えます。
- tmpfs(ramdisk)の活用
1のリンク先にもありますがSSDへの書き込みを減らし、SSDの寿命を延ばすと共にアプリケーションの性能をアップすることが出来るtmpfsを積極的に活用してみます。私はfstabに以下の3つを追加。割り切ってapt-getのキャッシュもtmpfsに。
tmpfs /tmp tmpfs defauls 0 0
tmpfs /var/tmp tmpfs defauls 0 0
tmpfs /var/cache/apt/archives tmpfs defaults 0 0
/etc/rc.localに
mkdir /var/cache/apt/archives/partial
デスクトップかホームディレクトリにtmpfsへのリンクを置く
ln -s /dev/shm /home/<USER>/tmp
適宜~/tmpを活用する
- カーネルの入れ換え
eeeXubuntuのデフォルトのカーネルではSDHCカードでサスペンドできません。ハイバネーションはどうなのか、EEE PCはハイバネとは相性が余りよくなさそうなので試していません。
で、これがいけそうなのが、次期Ubuntu 8.04のカーネルをいじったらしきもの。
EeeUser ASUS Eee PC EeePC Forum / Patched ubuntu kernel (fixes sd/usb suspend/hibernate)-- 情報源
How to: use custom Eee Linux kernel - Ubuntu Eee-- まとめ記事http://downloads.openwrt.org/people/mbm/eee/kernel/-- カーネルがダウンロード出来る所
3番目の所からファイルを全部とってきます。そのままdpkgでインストール。
- wifiを生かす
新しいカーネルで無線LANを生かすにはカーネルの置いてある場所からwifiの中のtar ballもとってきて/lib/modules/2.6.24...の直下にコピー。再起動後depmod -a。
- eeeubuntu(クロック変更モジュール)
eeepc-linux - Google Code(本家)
eeepc-eee.ko_v.2-kernel-2.6.24.tar.gz(2.6.24-2向けeee.koバイナリ)
これを生かすにはeee.koを/lib/modules/2.6.24...にコピー。再起動してdepmod -a。
/etc/modulesにi2c_i801,eeeの順で一行づつ書き足す
/proc/eee/*が出来ますが、fsbがクロック変更のインターフェース。catすると70 24 0とデフォルト値が出てきます。70*9がクロックに、最後の0は電圧モードだそうです。無保証ですが以下に使えそうな設定値をリストします。
900Mhz -- 100 24 1
766Mhz -- 85 24 1
630Mhz -- 70 24 0 (default)
500Mhz -- 55 24 0
いきなり2つ以上とばして変更しない方がいいようです。問題が発生しても当方では責任は持てませんのであしからず。
10回くらいサスペンド&リジュームしましたが今のところ問題はありません。 クロック変更もうまく動作しているようです。ほんとに変わっているかどうか簡単にdhrystoneを走らせたところ確かに速くなっていました。
サスペンド時のバッテリーの持ちを簡単に測る
上記カーネルで昼くらいから電源を抜いて仕事中放置。サスペンド時のバッテリーの持ちを調べてみました。wifiは有効で未接続状態です。
総テスト時間: 約12時間ちょい
動作時間 : 約50分
サスペンド時間: 約11時間
新品のバッテリーながら思ったよりいい結果。連続動作だとwifi有効で使って公称値に近い3時間程度使えるので、この数字からざっくり概算すると利用時間1時間vsサスペンド5時間という感じでしょうか。ずっとサスペンドなら15時間程度内容を保持する計算ですね。
サスペンド・リジュームにかかる時間はかなり高速で、計測したわけではありませんが10秒程度でしょうか?感覚的にはあっという間に寝てすぐ復帰完了するという感じなので、軽い用途ならこまめにサスペンドさせることで一日位は持ち運んで使うことも可能かと。ただこの季節でもカバンの中でほんのり暖かくなるため夏はもっと熱くなるかもしれません。
がっつりとバッテリーだけで使うには少しつらいですが、PDA的にメモやなんかに使うにはぎりぎりといった感じでしょうか。wifiや不要なデバイスをBIOSでOFFにしてクロックダウンしたらもう少し持つかもしれませんね。