PowerTopはインテルが主に自社のCPUを使ったシステム向けにリリースしているLinuxの消費電力を調べる為のツールです。走らせると現在のシステムの動きや対応していれば消費電力などの情報を5秒置きに出力してくれます。現在Version 1.8が最新です。
インストールは非常に簡単で、以下のリンクから最新版をダウンロードして、展開。make, make installするだけです。
このソフトは走らせているとシステムの情報やプロセス、カーネルコンフィグについて調査し、消費電力削減の為の提案を行ってくれます。カーネルコンフィグを変えるのは少し面倒ですが、設定だけで出来ることもあり参考になります。Ubuntuでは必要なカーネルオプションが設定されておらず取得できる情報が少し少ないのが残念です。また2.6.21以上のticklessカーネルの方が消費電力にはいいのですが、こちらももうすぐリリースされるUbuntu 7.10 Gusty待ちになりますね。
PowerTop自体も面白いのですが、このサイトの"Tips &Tricks"のページには様々な消費電力低減の為の情報が集まっておりとても参考になり面白いのでザクッと紹介してみます。
- 最新のディストリビューションを使いましょう -- Linuxは動きが早いので最新のものを使いましょう
- 網羅されている対象は幅広くカーネル周り、サーバ関連からアプリケーションまで含まれます。
Xorg, 915, kernel, GAIM, Firefox, Evolution, dhcdbd, ntp, S06cpuspeed, ipw2100
acpi(ibm acpi, mixer applet2, appletouch, ipw3945, knotify, hdaps, gvim, gksu,
timidify, mpd, xterm, tpb, forcedeth, sealert, usb, interrupt, kopete - xorg -- 何もしていないときにxに負荷をかけるソフトを止めましょう(gnome-power-managerとか)
- i915@pci -- ドライバのバグで3Dでは必要だが2Dでは要らない割り込みがかかってしまう。3Dを使わないならNoDRIの方がいいとのこと。
- kernel -- 2.6.21以上でtickless がいいこと、タイマー割り込みを減らしたりC3ステートを使うようにするパッチがいくつか紹介されてます。
- firefox -- 不要に多く起きてしまうようになっているのを回避するパッチ。2.0.0.5から本家に入っている?模様。
- S06cpuspeed -- CPU周波数制御の為の測定のため高頻度でsamplingしているので、これを減らすパッチを送ったらしい。またondemandのサンプリングレートを下げる設定も。
- などなど
追記:CNETにも同じ系統の記事が。IntelのLessWats.comは知らなかった。ちょっと読んでみようかな。サーバやノートPCユーザには地球に優しくうれしいですね。
- インテル、オープンソースの取り組みでLinuxの消費電力削減へ:ニュース - CNET Japan
- LessWatts.org - Saving Power on Intel systems with Linux
特にカーネル周りやX関連は常に走っているので少しにせよ効果があると思いますのでパッチ当ててカーネルを再構築してみるつもりです。