日本の店頭でLinuxベースのPCを見つけるのは難しいですが、アメリカでもやはり同じようですね。米国最大手のショップWal-Martが実験的に行っていた店頭でのLinuxBoxの販売をやめにする模様。Webショップ での販売は続けるようです。
ASUS EEE PCといい、DELLといいLinuxベースのマシンも商業的に成り立つようになってきたのかなあと思っていた矢先に少し残念な話。デスクトップPCとしてメインマシンとして素人な方にはまだまだ受け入れられないということでしょうか。
正直長年Linux(Unix)を使っていますが印象としては"あともう少し" という感じ。インストールも非常に簡単になっていますし、うまく動く場合にはとても簡単。kernelやベース部分は長年の蓄積と進歩で十分信頼でき素晴らしい機能・性能を持っています。
問題はいくつかあり、個人的に思うのは
- トラブルシューティング
例えば何かトラブルが起きたときに(特に日本語だけでは)情報が不足していて解決できない可能性も高い。テキストの設定ファイルくらいはなんとか出来るかもしれませんが、コンパイルが必要であったり、なにやらコマンドラインで呪文を打ち込む可能性があったり、あちこちWebやドキュメントを調べたりとなかなか解決できないかもしれない。仕事ならまだしも家で使うのにわざわざ(英語の)ドキュメントやフォーラムを検索する人がそういるとは思われません。
- 設定などのユーザインターフェース
現在のデスクトップのレベルは数年前のLinux Bubbleの時と比べるとかなり”使える"レベルになっていますし、さらに年々着実に進歩もしてます。が、GUIの設定ツールだけで解決できない場合が多々あります。そうなると、どうしてもコマンドラインが必要になってきます。(というか慣れているとコマンドラインだけで十分なんですが)。PCに詳しくない人にはかなり難しいでしょうね。
こういった問題は"数の問題"であろうと思っていて、ユーザ数が増えることで、メーカサポートが増え、ユーザビリティの改善も進む。相乗効果的に"サポート要員"も増える。という正のループに入る。現在のLinuxはちょうど正のループの取っ掛かり、もしくは途中という感じ。このまま順調に進めば数年以内に臨界数に達し、現在では考えられないくらいの普及をするのでは。
現在では米国ではDVDが合法的に見れませんし、国内ではワンセグや地デジが見れません。が、正式なライセンスを受けたソフトがちゃんと発売されて欲しいものです。その時期には再びWal-Martで、いや、ヨドバシやビックカメラで、Linux Boxを見かけるかもしれませんね。