OpenBIOSというのは、その名の通りOpen SourceなBIOSでOSSなOpenFirmwareの実装です。これは新しい設計のOS向けに、短いPOSTの後、ハードウェアの初期化は最低限に留めてOSの起動を行うようになっているそうです。話題の元はdigg->techblogから。
- Boot Linux Faster With An Open BIOS ~ techblog
- Open BIOSes for Linux(IBM)
- Welcome to OpenBIOS - OpenBIOS
- Welcome to LinuxBIOS - LinuxBIOS
- Open Firmware Home Page (OpenFirmware.ORG)
OpenBIOS自体はかなり以前から存在していましたが、丁度ASUSマザーのSplashTopでも似たアプローチでFlashのLinuxを高速起動するようなので少しチェック。(ところでOpenSuseはかなり起動が高速なようですね。Ubuntuの7.10はどうなんでしょう)
現在のBIOSでは古いDOSのようなOSのためにHDD,CD-ROM,PCI上のデバイスなど様々なハードウェアの検出や場合により初期化などを行っており、そのための時間がかなりかかる。ところが最近のOS -- LinuxやWindows XP/Vista等はほとんどのデバイスを自前でプローブして初期化を行うため、このBIOSによる検出、初期化は二度手間で無用。
結果として、この方式を取ることでBIOSの消費する時間を数秒から10秒程度に短縮でき、OSの起動までの時間を劇的に短縮できるという話です。特にサーバなんかではSCSIやらストレージやネットワークデバイスなどが刺さっていてやたら起動に時間がかかるので、このアプローチは結構有効だと思われますね。
上記ブログやIBMの記事はさらにLinuxBIOSなんかにも触れており、BIOS ROMにLinuxいれちゃえば、相当高速に起動するというもの。まさにASUS (DeviceVM)のものそのものに近いですね。ちなみに組み込みのLinuxなんかもほぼこういう感じ。小さなブートローダがサクっと起動してOSを 起動します。
またSunとAppleのOpenFirmwareも似たような感じでもっと高機能とのこと。
でも、先のブログにもありますが、もしBIOSを書き換えてうまく起動しなくなったら、BIOS2個積みマザーボード以外はおそらく保証対象外&メーカへセンドバック修理(受け付けてくれないかも)、もしくはFlash焼きツールが必要になってしまいます。安価なマザーなら有償修理してもらうより新しいものを買ったほうが安いでしょうね。動かない使えない板の一丁上がりとなってしまいます。
ところでここでは触れられていませんが、個人的には、ほんとに短いブート時間が欲しいのはノートPCなんですよね。。。ちなみにASUSマザー搭載に搭載されるSplashTopの詳細が今日公開される予定だそうで、OEMや他のマザー、NotePCにも展開していくようです。
こういうのを見るとなんだか楽しいです。変なハード的な付加機能なんていらないから空っぽのROMをつけておいてくれーとか思ったりして。