MovableType4のRC2が出たようです。海外ではすっかりWordPressに流れていますが、日本ではプロに好まれてるせいか、結構使われているようですね。
今回の修正をざっと眺めたのですが、バグフィックス、改善が中心のようです。着々と改善されている感じでいいですね。GPL化が待ち遠しい感じです。
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- MovableType.org - Home for the MT Community: Movable Type 4.0 Change Log
ただ私観ですが今のRailsとかのLL流行を見てもわかるように世の中ダイナミック志向に向かっていますし、MTのスタイルはつらくなって行くんじゃないですかね。ネットワークの速度以上にCPU性能が上がっていますから。
このままではMovableTypeのシェアは間違いなく落ちる一方なのではないかと思いますね。 プロユースの機能を強化して、CMS向けに力を入れるのは正解なのでしょうね。ブログという個人・小規模も多いサービスにはWordPressの方がハンディーです。でもCMSを向くなら既存のJoomlaなんかと競合していくし、なかなか立ち位置が難しいMovableTypeなのではないかと思います。
つらつら思うにMovableTypeはやはり玄人好みなシステムなのかもしれません。動的システムと比べて静的なHTMLというのはほぼ確実に高性能です。静的HTMLであれば高負荷なサーバでも比較的安定しますし運用中に動くものが少ない分安心感があります。サーバの見積もりもしやすそうです。また静的な使い方だけではなく動的な使い方も出来る。企業のサポートがあるというのも大きい。
ただWordPressも大規模サイトには不利かもしれませんが、溢れるほどの負荷のかからない中小サイトならば余裕でこなせるはずです。実績も十分ありますし、信頼性もありますよね。
性能でもLAN内でブログにabをかけたところMTとWPの性能差がwp-cache ONだと6%以内でした。つまりネットワークよりCPUが勝っているということですね。この差を大きいと見るか小さいと見るか。計算上数十万PV/日なら耐えれそうな性能です(まあ回線が持ちませんが^^;)。
最終的には一体どれだけのレスポンスの遅れをユーザが感じるのか?というのが問題です。回線に比べてCPUに余力があるなら動的生成と静的生成での差は実質ないと思っていいのではないかと思います。うちの例だとLAN 100MBpsで6%差なんでWANだと遅延も大きいし転送速度も遅いのでもっと少なくなるはずです。性能差がそれほどでもないなら構築コストの低いシステムでいいやん、となります。
個人的には柔軟性はさておき、MovableTypeのタグのほうがphpガリガリより好きなので、もう少しダイナミックパブリッシングを強化して、phpだけで動くバージョンとか出して欲しい気がしたりします。
最終的には用途とか好みとか慣れになるんでしょうね。