すっかりUbuntu+WinからMac+Ubuntuになってしまった我が家の環境ですが、当初から予想していた通りではあるものの、吊るしのMac Miniなので120GBというのはあまりに容量不足。
このMac Miniを開腹せずに拡張するにはUSB2.0とFirewireという選択肢しかないため、ここは今まで使ったことがなくてUSBよりは高速そうなFirewireにすることに。調べてみると既に世間ではライトユース=USB, ヘビーユース=eSATA という流れでFirewire=IEEE1394はMacにおいてもストレージとしては完全に終息方向。製品もかなり少なくなっています。探してもIDE接続の少し古めのものばかりで、あまり選択肢がないのですが、スペック的にマッチしそうな玄人志向のGW3.5MX2-SIU/CBというHDDケースを買ってみました。
このケースはSATAのHDDを2台搭載可能でRAID0/JBODで運用出来、USB2.0とIEEE1394(Firewire)の接続が可能。しかも安い(ヨドバシで6,980円)。製品は台湾製。中国製の安価な電源アダプタに少しちゃちい筐体ながらコントローラのICはOXの割とまともそうなもの。
ふたを開けて、 予備で置いてあったSeagateの750GBを接続し、とりあえず電源を入れてみる。思った以上の騒音。ファン音は中低音系でかなり耳障り。普通の神経では使い物にならないレベル。これは静音化する方もいるはずだわ。とりあえずファンのコネクタを抜いて、ふたを開けて運用してみることに。
で、Mac Miniに接続してみる。。。認識しない。付属のCD-ROMの中身を見てみてもWindows用のドライバしか入っていない。マニュアルも読んでみるがたいしたことは書いていない。
これではらちが開かないので少し頭をひねりましたが、とりあえず中のジャンパーを抜いてみることに。ちなみにジャンパー設定はJ3=RAID0, J4=JBOD(スパニング),無し=RAID OFF。無事認識。フォーマット完了。約700GBのエリアが確保されました。
さくっとxbenchしてみると
|  GW3.5MX2-SUI/CB Seagate Barracuda 11 SATA2/750GB/7200rpm  | 
			
			 
			 Mac Mini内蔵  | 
		|
| Disk Test | 46.09 | 37.82 | 
| Sequential | 55.02 | 65.24 | 
|  Uncached Write [4k blocks] | 
			52.11 (31.99MB/S) | 59.64 (36.62MB/S) | 
|  Uncached Write [256K blocks] | 
			53.00 (29.98MB/S) | 63.48 (35.92MB/S) | 
|  Uncached Read [4K blocks] | 
			 47.11 (13.79MB/S) | 
			 65.30 (19.11MB/S) | 
		
|  Uncached Read [256K blocks] | 
			74.56 (37.47MB/S) |  74.17 (37.28MB/S) | 
		
| Random | 39.65 | 26.6 | 
| Uncached Write [4k blocks] | 14.38 (1.52MB/S) | 9.31 (0.99MB/S) | 
| Uncached Write [256K blocks] | 81.55 (26.11MB/S) | 62.15 (19.90MB/S) | 
| Uncached Read [4K blocks] | 100.77 (0.71MB/S) |  64.34 (0.46MB/S) | 
		
| Uncached Read [256K blocks] |  109.14 (20.25MB/S) | 
			89.55 (16.62MB/S) | 
スコア的には内蔵HDDより高速な結果。シーケンシャル系ではHDDの性能より転送速度が効いている感じ、逆にランダム系ではHDDの性能差でカバーといった感じでしょうか。RAID0は試していませんが、転送速度から考えてもそれほど性能は伸びない気がします。iSCSIを試したときも感じましたがMac Miniに限らずやはり120GB程度の2.5inch HDDはメインドライブには容量的に性能的にもつらいかもしれません。
いうことで、既に活用されている方も多いとは思いますが、評価としては、あまりに音がうるさ過ぎて対策無しには使い物にならないという感じ。速度はUSB2.0接続よりは高速。といったところでしょうか。つないでポンで使いたいという向きにはお薦め出来ないですね。
サポートされている構成のRAID0かJBODで、いずれも信頼性が必要なデータを置くには不向き。RAID0も速度的には飽和ということで、出来るなら2台入れても別々に使用するのが正解かもしれません。静音化さえ出来れば、値段的に3万ほどで1.5TBの外付けHDDが手に入るのは大きな利点ですね。



