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UMPC群とPalm Foleoに思うこと

ここのところでたくさん発表されているUMPCとPalmFoleoを見ていて、LibrettoからCasiopeia FIVA,VAIO U,InterLinkやSigmarionと、小型ノートPC大好きで使ってきた私としては、このセグメントが注目されるのは大変うれしい反面、少し疑問に思うところがあります。

以前VAIO U1をしばらく使っていた時には、なかなか楽しいオモチャだったのですが、6.4inch XGA, 14mmピッチキーボードは余りにも小さすぎたと思います。長時間使っているとさすがに肩が凝り目が疲れます。今のUMPCも7inch XGAやワイド、モノによって5.6inchやそれ以下の小さな画面。入力デバイスも工夫はしてあるとはいえVAIO Uのキーボードより劇的に良いとは思えません。

VAIO Uシリーズは早すぎたというより、やはりマニアのオモチャ以上ではなかったと思うのです。UMPCもPDA/SmartPhone以上ノートPC以下を狙っているようですが、どうもターゲットとなるユーザがマニア以外見えないんですよね。中身が普通のPCであることは、機能面では十分ですが、外で使うという用途には意外に使いやすくはありません。

Palm Foleoは見た目は普通のノートPCですが、コンセプトが明確になっていて、画面サイズもキーボードもおそらく一日使っていても大丈夫なサイズでしょう。起動が速く取り出してすぐ使えるというPalmのコンセプトを踏襲しています。悪い評価のほとんどはノートPCでいんじゃないという感じですが、UMPCもスペックはよくなってきてはいるものの、あくまでノートPCの延長、ブレークしているとは思えません。

ASUSの$200等のような超安価なものであれば、また別なセグメントに受けると思いますが、$500~$1000のPDAよりちょっと上あたりの価格帯ではもう一つ購買意欲がわかないんですよね。Palm難民は結局Windows Mobileに行ったようですが、僕には今ひとつピンときません。(でももう選択肢がなくなったのですが。。。)

Palm Foleoがホーキンス氏がいうほどの画期的なものとなるかどうかは、まだおそらく誰にもわかりません。期待したほどの良い反響はなかったかもしれません。でも彼のコンセプトはPalmの頃から一貫しています。持ち運んで使えるかどうか、という点において彼の考えは、一見ハード的な魅力は大きいが方向性が見えないUMPCと比べて明確で間違いない気がします。

またFoleoの利点はPalmと異なり基本的にPCのハードウェアに乗っていること。高度なブラウザやGoogle Gearsのような技術を下敷きにして、今のコンセプトである携帯とのコラボ、ビジネス向け機能、高速起動などをブラッシュアップすれば、本当に外で使いたい人にとってかなり魅力的なデバイスなんではないでしょうか。

ただしPalmはソフトおよびハードのスケーラビリティの欠如と、マルチメディアなどの要求についていけずに、メインストリームから転落してしまいました。 Palm Foleoも今回マルチメディア機能はあまり重要視されていないようです。何故かこの点においてホーキンス氏は余り積極的でないようです。個人的には今のコンセプトに動画再生や音楽再生などの機能を取り入れればもっと魅力的になると思うのですが。

 まあ日本ではTreoすら使えませんから、利点を生かすのは難しいような気もしますが、できれば国内でも携帯ともうまく連携できるようにして、日本人向けにもう一回りだけ小型軽量化して発売して欲しいものです。

#LinuxとDirectFB+GTKなんかをベースに同じようなコンセプトのディストリビューションが出来たらとても面白そうな気がします。

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2007年06月14日 13:00に投稿されたエントリーのページです。

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