Google開発者会議でGoogle Gearsが発表になりましたね。詳細はニュースサイトなどをご覧頂くとして、簡単に書くと、Webアプリのデータをローカルのデータベースに保存し、ネットから切断された状態でも使えるようにするもの。
- これがGoogleブラウザの正体?--オフラインでもウェブアプリが使える「Google Gears」 - CNET Japan
- Apollo、WPF、Google Gears--ウェブとデスクトップの架け橋 - CNET Japan
- TechCrunch Japanese アーカイブ » Google Gearsでオフラインアプリの開発が可能に
で、高速インターネットに常時つながっている昨今、これがどういう使い方になるのか?というのが興味深いところ。インストールして試してみたところ以下のような使い勝手。
- Google Gearsをインストールし、ブラウザ再起動
-Google Gears (BETA)
- Google Readerの右上に緑の矢印が出てきて、オンライン・オフラインを切り替えることが出来るようになる。オフラインにするとRSSのデータを同期し始め、終わるとオフラインになります。
- Firefoxのファイルメニューからオフライン選択
- その状態でもGoogle Readerが普通に読めます
- forefoxとさっきの矢印でオンラインにすると外部と同期。普通に使えるようになります
これだけなら、今まででもwebのキャッシングプロクシで行えていたこととそう変わりませんが、Ajaxアプリで出来る点がミソ。
ただ日本では完全オフラインな状況下というのはここ最近減ってきています。なにかしらのネットアクセスが可能な場合がほとんどではないでしょうか。ネットワークが高価な国や地方、業務上致し方ない場合、移動中、出先でノートPCを使う状況というところでしょうか。サーバダウンといってもそう多くあるわけではないですしね。
私はむしろこの技術、Webアプリ(特にGoogle Docsのような)をオンライン下でもキャッシュ状態で動作させるような半オンライン状態?が非常に有効ではないかと思ったりします。要はWebアプリ専用キャッシュですね。
基本的にネットワークやサーバの負荷に左右されない上高速なローカルで動作させ、バックグラウンドでユーザがほとんど意識することなくネットワーク上のサーバと同期できればWebアプリが劇的に速くなる可能性があります(実際Google Readerはオフラインの時のほうが高速)。特にマルチコアが増えてCPUパワーが余り出す今後は有効でしょう。またアプリケーションのプロバイダにとっても、トラフィックやサーバ負荷が減るため一石二鳥。
また少しモディファイは必要そうですが企業ユースで外部のWebアプリだけに頼りたくないケースにも売り込めそうです。
まだ技術的な詳細は見ていないのですが、このGoogle Gears、単にオフラインで使えるというだけではなく、Webアプリがメインストリームのアプリとして使われていくのに重要ではないかと思います。